日本文理大の学生らが25日、同市佐賀関地区で「楽・楽マルシェ」と銘打ってリヤカーで食料品などを移動販売した。高齢化が進む地区で買い物が不便な高齢者を手助けし、住民が大学生と交流することでコミュニティーを活性化させることを狙った試み。
日本文理大工学部の吉村充功教授の研究室と佐賀関地区で地域活性化に取り組むNPO法人「さがのせき彩・彩カフェ」が中心に実施した。マルシェ自体は2012年7月から毎月1回、開催されているが、当初は場所を固定し、住民らに買い物に来てもらっていた。
25日は学生ら7人が参加。リヤカーにはサツマイモやカボス、学生たちが作った焼き鳥などが積まれ、広場で「移動販売です」と声を上げると、住民たちが集まった。
近くに住む安部博進さん(80)は「「買い物に行くのが不便なお年寄りが多い。売りに来てくれるのは助かるし、話し相手にもなって良い」と笑顔で話した。学生らはリヤカーを引きながら、約2時間かけて約1キロの道のりを歩いた。
参加した日本文理大3年の沢井恵介さんは「場所が固定だった時は素通りする人が多かったけど、移動販売だと寄ってくれた。地域が活性化するきっかけになれば」と語った。
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