宮城県塩釜市は10月、IoT(モノのインターネット)機器を活用した民間の見守りサービスを利用する1人暮らしの高齢者らを対象に、初期費用などを助成する新制度「高齢者あんしん見守り支援事業」の運用を開始する。
利用者が自分の生活状況に合ったサービスを選べるのが特徴で、同様の助成制度を市町村が設けるのは県内初という。想定するのは、冷蔵庫に振動を感知するセンサーを取り付けるなどし、無反応になると離れて暮らす家族や友人らにメールで通知するサービス。
見守りの必要度に応じて、民間業者の訪問が加わったり24時間体制になったりと3段階あるサービスの中から選択する。初期費用の負担がない場合は月額利用料の1カ月分となる。助成が受けられるのは1人につき1回まで。
市はこれまで、病気などで日常生活に不安がある高齢者に緊急通報機器を貸与して見守るシステムを導入しており、10月以降も継続する。市が昨年9月に市内の1人暮らしの75歳以上に実施した調査で、約45%が月に1、2回以下しか外出していないことが判明。
市は新型コロナウイルスの影響で外出を控える人が増えていると分析、IoTを使った見守りの必要性を検討してきた。市内に1人で暮らす65歳以上の人は約4000人。長寿社会課の担当者は「1人暮らしの高齢者が増える中、家庭環境や生活実態に合ったサービスを選べるようにした。
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