【長野発】王、衣笠、落合…名選手を診察「チームドクター」歴任の医師 88歳で自らプレーも

長くプロ野球の「チームドクター」を務めてきた長野・千曲市の吉松俊一医師。 88歳になる今も診療を続けながら、同世代の仲間と野球も楽しんでいる。元気の秘訣を聞いた。

上山田病院・吉松俊一医師:年齢が高くなった人たちにも夢を持たせたいというのが僕の考え。 それが僕のモットー。

吉松さんには診療の他に、もう一つ、続けているものがある。大好きな野球だ。

吉松俊一医師: 自分がうまくいかなくても、勝つか負けるかになると他の人が頑張って勝つこともあるし、自分がヒーローになれることもある。

学生のころから熱中していた野球。医師になってからも、吉松さんの人生に大きな影響を与えてきた。ビッグネームたちとの写真は、吉松さんがいかに球界で重要な役割を担ってきたかを物語っている。

1970年代、巨人軍の2軍の練習場に通っていた吉松さん。 最初は見学だけだったが、ケガをした選手を休ませるよう進言する手紙を出したところ、上層部の目に留まり、チームドクターに任命。

「チームドクター」として名選手たちを診察 最初に診療したのは、キャンプで肉離れを起こした現役時代の王貞治さんだと言う。だから王さん、キャンプは出なかったね 肩や肘に故障を抱えやすい野球選手。

吉松さんは巨人の後、セ・パ両リーグでチームドクターを務めた。 大杉勝男、江夏豊、落合博満、名立たる選手がオフになると、吉松さんのもとで治療を受けたと言う。

度々渡米してメジャーリーグを視察。得られた知識や研究の成果は、高校球児などスポーツをする県内の子どもたちの治療に役立てられた。スポーツドクターとして活動する一方、吉松さんは「野球で健康維持を」と40歳以上の選手による「寿野球大会」を発案。これまでに40回以上、開かれている。

吉松俊一医師「みんなで集まって、お互い褒め合って『ナイスバッティング』なんてね。 野球がなかったら、ただぶらぶらしてるわね 好きな野球を続けるために、健康維持にも気を使っている」

吉松さんは3年前、脳梗塞を患った。 以来、「大股で歩くこと」を日課にしている。「大股だと足が鍛えられる。それが歳をとればとるほど出来なくなる。意識しなくちゃできない。一人でも生きていくなら、いつまでも歩ける方がいいわけ」

キャッチボールの相手は、長男で同じ整形外科医の俊紀さんだ。「信じられない元気さです、うらやましい。自分もいつかこうでありたいと思いますが、夢物語ですね。こんなに元気な88を迎える自信はない。大きな大きな目標」

出典元:https://www.fnn.jp/articles/-/243603

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