総務省は20日の敬老の日に合わせ、65歳以上の高齢者の推計人口を発表した。高齢者は前年比22万人増の3640万人、総人口に占める割合は同0・3ポイント上昇して29・1%となり、いずれも過去最高を更新した。
世代別では70歳以上は前年比61万人増の2852万人、80歳以上は同46万人増の1206万人となった。
国連の調査では、2021年の総人口に占める高齢者の割合は日本がトップで、2位がイタリア、3位がポルトガルなどとなっている。今年1月公表の労働力調査を基にした総務省の集計では、2020年の高齢者の就業者数は前年比14万人増の906万人で、比較可能な1968年以降では過去最多を更新した。
高齢者のうちの就業者数の割合は同0・2ポイント上昇して25・1%で、4人に1人を超えた。
政府は人口減に伴う労働力不足対策や、社会保障の「支える側」を増やす目的で、働く意欲のある高齢者の就業機会の確保に力を入れている。
国立社会保障・人口問題研究所の推計では、総人口に占める65歳以上の割合は2025年には30%となり、第2次ベビーブーム世代が65歳以上になる40年には35・3%に達すると見込まれる。
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