福知山市大江町金屋の京都府立大江高校2年生たちが企画した「元伊勢巡礼ツアー」が3日、町内で実施された。ツアーは、高齢者の健康と生きがいづくりに取り組む公益財団法人京都SKYセンターとの連携事業。高校生の案内で、センター会員のお年寄りたちが名所を回った。
大江高とSKYセンターは昨年1月、事業連携協定を締結。多世代交流促進事業「ねんりんサロン」を開き、地域の高齢者の元気づくりのための活動をしている。
会員のお年寄りから「大江町を巡りたい」との要望を聞いたセンターが、大江高に相談したところ、観光ビジネスの授業を受けている2年生19人が元伊勢巡礼ツアーの企画を考え、案内役も務めることになった。
ツアーは京都丹後鉄道大江山口内宮駅から、内宮の元伊勢内宮皇大神社、佛性寺の天岩戸神社を巡る約2キロのコース。福知山、宇治、宮津、城陽市などの高齢者15人と生徒15人が参加した。
コースの途中で高校生たちが名所を説明。内宮神社では、全国的にも珍しい黒木の鳥居や小宮が80余りあることなどを伝えた。また神社西向かいの日室嶽を仰げる遥拝所では、夏至に、山頂に太陽が沈むことも話した。
天岩戸神社の急な階段では、お年寄りたちに「手すりを持って、気を付けて下りてください」と誘導し、気を配っていた。
京丹後市の山崎喜代枝さん(74)は「初めて内宮神社に来ましたが、自然豊かで、由緒正しい神社であることが分かりました。高校生にちゃんと案内してもらい、ふれあうこともできました」と喜んでいた。
17日にも同じ内容でツアーを開き、京都市内の高齢者らを案内する。