国際ロマンス詐欺の被害が拡大しています。国際ロマンス詐欺とは、メールや出会い系アプリなどで交際を持ち掛け、あの手この手でお金を奪う詐欺です。
詐欺師はターゲットを見つけると長い時間をかけて信用させようとするため、被害金額がとても大きくなる傾向にあります。 最近はこの詐欺の認知度も向上し、テレビでも被害が取り上げられるようになっているのですが、それでも、やはり自分ごとになると判断が鈍って騙されてしまうケースがあります。
最近でも、山梨県警が2022年6月27日に、富士河口湖町の50代男性がこの詐欺によって、1億5400万円を騙し取られたことを発表しました。SNSで知り合った女性とやり取りするうちに投資に誘導され、巨額のお金を渡してしまったのです。
デジタルリテラシー向上機構(DLIS)への相談の中で最も多いのも国際ロマンス詐欺になりますが、最近、被害者層が大きく変化しました。男性の場合、これらの手口にはあまり引っ掛からない傾向があったのですが、逆にギャンブルや投資を持ち出されると、簡単に騙されてしまうようです。
上記に関連する事例としては、FXへの投資話を持ち掛けられ、中国にある有名大学教授を騙る人物に送金してしまった、というケースもありました。
詐欺師は、SNSや出会い系サイトでターゲットを見つけると、すぐにLINEで連絡するように誘導してきます。そのSNSや出会い系サイトでは他の人にも声を掛けており、通報されてアカウントが停止される前に連絡手段を確保するためです。
被害者はオフラインで詐欺に会うタイプばかりではありません。 数千万円単位での貯金がある人もいるくらいですから、しっかりと社会人として働いている方達です。皆一定の常識は持っているのですが、ネットを介すると、どうやらその警戒心が弱くなってしまうようです。
LINEのやり取りだけなのに、相手の心の隙を巧みに突く犯人のテクニックも目を見張るものがあります。いつ詐欺に遭うか分からないので、会ったこともない人の投資話には乗らない、と決めてしまいましょう。
近年は、コロナ禍だから会えないなどと詐欺師は言い訳してきますが、それでもLINEだけのつながりで有り金を失うのは避けなければいけません。国際ロマンス詐欺が猛威を振るっていることを把握することは重要なことです。
「うちの親に限って今さら恋愛なんかないない」と思うのも当然ですが、免疫がないからこそネット詐欺師に狙われたときに大きな被害を出してしまうのです。
引用元:https://internet.watch.impress.co.jp/docs/column/dlis/1424437.html