8月に発表された、MMD研究所がシニア層を対象に実施した「2021年シニアのスマートフォン・フィーチャーフォンの利用に関する調査」の結果によると、フィーチャーフォン・ガラホを所有するシニアの約半数がスマホに乗り換え意向があると回答。
ガラケーと呼ばれる携帯電話で使われる3G通信サービスは、NTTドコモが2026年3月末、auが2022年3月末、ソフトバンクは2024年1月末に終了する予定となっている。
こうした背景から、携帯大手各社はシニア層を格安スマホ会社や他社に奪われないよう取り込みや囲い込みに注力し、スマホへの切り替えを促すための契約プランや顧客サービスの競争を繰り広げているのだ。
初心者を対象として無料で使い方などをレクチャーする“スマホ教室”もその一環で、KDDIはローソンと組んだ高齢者向けスマホ教室などを開催、ソフトバンクは店舗にスマホアドバイザーを置き、主にシニアを対象としたスマホ教室を実施している。
スマホを触ってみる体験編から、入門編、基本編、応用編、活用編と、レベルに応じた講座を選ぶことができ、TwitterやInstagramの利用法を学べる有料講座も用意されている。
最初は「電話とメール」をテーマに60分も学ぶことがあるのだろうかと思ったが、講義が進むにつれて自分ひとりでは気付けない便利機能が意外と多いことを実感する。五反田店で教室の講座を受ける年齢層は70代~80代が中心で、多いのはガラケーからスマホに変更した人。
「買い換える前にスマホを体験してみたいという需要もあり、貸し出し用スマホでご参加する方も多いです。特にシニア層の方は、納得してからスマホを買いたいという傾向が強いですね」
NTTドコモのドコモスマホ教室担当者によると、今年7月から全国約2300店舗のドコモスマホ教室講師約1万5000人を対象に「スマートフォンインストラクター」資格制度をスタートし、スキルアップや養成にテコ入れをしているという。
昨年来の通信料をめぐる価格競争は一段落した感がある中、今度は顧客サービスで各社がしのぎを削ることになりそうだ。
引用元:https://www.news-postseven.com/archives/20211107_1704957.html?DETAIL