カンボジアのリゾートホテルで日本の特殊詐欺グループが摘発された事件で、被害が昨年以降、27都道府県で約130件・計約9億4000万円に上るとみられることが警視庁の調べでわかった。ホテルから高齢者ら約3万人分の名簿が押収されていたことも判明。警視庁は22日、住所不定無職の山田大志容疑者(38)ら25~55歳の男19人を詐欺容疑で再逮捕したと発表し、被害の裏付けを進めている。
発表によると、19人は昨年12月~今年1月、金融庁職員らを装って京都府の60歳代女性に「老人ホームの入居権を巡り、犯罪の疑いがかけられている。資産を保護するため暗号資産が必要」とうその電話をかけ、約950万円相当の暗号資産を購入させた上、指定口座に暗号資産を送らせてだまし取った疑い。再逮捕はいずれも21日。
名簿は、印刷されたもののほか、ホテルから押収されたUSBメモリーに記録されていた。過去に通信販売で布団を購入した人などが含まれていた。