認知症予防などを目的に、沼津市大諏訪の片浜地区センターを拠点にした随筆と川柳の講座「ほのぼの舎」が高齢者向けに開かれている。各講座の講師を務める佐野貢さん(80)=同市原=は「自分や生徒にとって生きがいになっている。外出する機会になれば」と話す。
講座は約10年前に発足。それまで同市を拠点に文章教室を開いていた佐野さんが、より多彩な内容を取り扱う講座を開催しようと始めた。随筆と川柳の講座は受講生が計約20人で月1~2回開いている。
24日には川柳の講座を行い、作品を披露する句会を行ったり作り方のポイントを伝えたりした。両講座に参加する山田文子さん(74)=三島市=は「先生の話がおもしろくて通っている。仲間とのつながりも楽しい」と充実した表情。
毎回、テーマを出して作品をつくる宿題もある。佐野さんは「制限がある中での制作は頭の体操になり、力になる」と効果を挙げる。
年に一度、作品をまとめた冊子もつくり、受講生の発表の機会づくりもしている。佐野さんは「生徒の目が輝くとうれしい。健康に気をつけて一日でも長く講師ができたら」と意気込む。