石絵で笑顔に!ボランティア男性が高齢者に贈る【石川県宝達志水町】

宝達志水町の生活支援ボランティア、伊藤栄次さん(74)=荻市=は、趣味で石にお地蔵さんなどの絵を描き、訪問先の高齢者とのコミュニケーションツールに活用している。初対面の高齢者にプレゼントすると笑顔になってくれるのが励みになっている。

河原などで拾ってきた石に、黒フェルトペンで輪郭を描き、水性蛍光ペンで色を付ける。絵柄はカエルやかっぱ、町のキャラクターほっぴーさん、動物、節句など幅広い。お気に入りを尋ねると「かわらし(かわいらしい)からお地蔵さん」。手描きのため同じ柄でも同じ絵はない。

長年、地震などの被災地でボランティア活動をしている。孤立しがちな地域の高齢者をどうして守ればいいか考える中で五年前、町の生活支援ボランティアになり、高齢者の支援を始めた。一人暮らしの高齢者を訪ねた際に相手の緊張をほぐすため、石絵を生かそうと思い付いた。

初対面の高齢者や高齢者サロンに来られなかった人に届けると、緊張が解け「かわいらし。孫にやろ」などと喜ばれる。石絵を持って訪ねたある男性は、妻を亡くしてひきこもりがちだったが、会話を重ねるうちに元気を取り戻し、自ら高齢者サロンを開くまでになった。

人と会話するほど元気になる」と、これからも石絵で会話のきっかけをつくり、高齢者を元気にしたい考えだ。

防災士でもあり、最近は防災への関心を高めるため「わが家の防災マップ」の家族を描いたり、事故防止の啓発用にオリジナルのカエルを考案したりと、用途もデザインも拡大中。今後は防災訓練などの機会に配ることも考えている。

引用元:https://www.chunichi.co.jp/article/536585

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