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多世代アパートで支え合い 若者の家賃は半額、高齢者には安心感【藤沢市】

若い入居者は通学・出勤時に高齢の入居者に「行ってきます」と声を掛ければ家賃が半額−。

考案したのは小規模多機能型居宅介護などを行う介護事業所「あおいけあ」代表の加藤忠相さん(47)。

五月下旬の朝、二階建てアパート「ノビシロハウス亀井野」に隣接する別棟二階のテラスで、お年寄りと若者たちが一階にあるカフェで買ったコーヒーを飲みながら、にぎやかに話していた。

同じく入居者の七十代と八十代の単身女性二人が参加し、岡田さんの知人の北海道みやげを食べながら、それぞれの地元や映画などの話題で約一時間の楽しいひとときを過ごした。

女性二人に若い入居者について尋ねると「何でも話せる友達。くだらない話でも聞いてくれる」と口をそろえた。「実家にいるみたいで気持ちがリラックスする」と岡田さん。

入居者同士の「支え合い」は日常的だ。例えば、岡田さんは通勤時などに、買い物といった用事のある女性に駅まで付き添う。池本さんは女性に晩ご飯のおかずをもらったり、料理を教えてもらったりしている。

アパートは約二十平方メートルのワンルームが各階に四戸ある。もともとは二〇〇四年に学生向けに建てられたが、学生数の減少などで空室が増加。地元銀行が加藤さんに購入を提案したのが転機になった。

加藤さんは、孤独死や認知症を懸念されて入居を断られる単身高齢者が多いと聞き、「学生から高齢者まで誰でも住める多世代住宅に」と、一九年から計画を具体化した。

アパートを買い取り、一階の四戸は車いすで入れるようにバリアフリーに改装。現在は七十三〜八十七歳の女性三人、男性一人が入居している。

二階の二戸は若者向けだ。月七万円は周辺の相場よりやや高いが、加藤さんは「若者が高齢者を気にかける代わりに、高齢者に家賃をアシストしてもらえ、割安で住める」と話す。

加藤さんは、高齢者が一方的に支えられる存在にならないよう仕事も用意。カフェで焙煎したコーヒーのラベル貼りのほか、向かいの保育所に子どもを送りに来た保護者がアパート併設のコインランドリーに洗濯物を入れると、高齢者がお迎えまでに畳んでおく「家事代行」も計画中だ。

若者が高齢世帯の多い集合住宅に住んで地域活性化を図る取り組みや、高齢者と若者が一緒に住むシェアハウスも各地で広まる。高齢化が進む愛知県春日井市の高蔵寺ニュータウンでは、独立行政法人都市再生機構の賃貸住宅に市内の中部大の学生が住み、自治会行事の手伝いなど地域貢献活動を継続的にすることで家賃が2割安くなる。

フランスでは、高齢者の住居に学生が同居するホームシェアが進んでいる。

引用元:https://www.tokyo-np.co.jp/article/187883