「オーディオブック」を提供するオトバンク(東京)は29日、大阪府柏原市との間で全国初となる包括連携協定を締結しました。これにより、オーディオブックの活用を通じて、認知症予防や心身の健康維持、教育向上に取り組む方針を打ち出しました。
オトバンクと関西福祉科学大(柏原市)の重森健太教授(早期認知症学)による共同研究では、軽い運動とオーディオブックの同時利用が血流を活性化させ、認知症対策に対する有効性を確認しています。
調印式では、柏原市長の冨宅正浩氏は「市民には国内最高齢者の巽フサさんもいらっしゃる。健康をキーワードに子育て支援、地域活性化、観光推進など、オーディオブックを多面的に活用したまちづくりを進める」と述べました。
一方、オトバンク創業者の上田渉会長は「私自身、東京大学入学までに2浪した経験があり、音声学習が国語力向上に有効だった」と自身の経験を共有。「この協定を通じて、”聞く”文化が日本全国に広がることを期待している」と語りました。
この日、市役所ではアニメ「ちびまる子ちゃん」でお馴染みの声優、TARAKOさんが、さくらももこさんの著書をオーディオブック風に朗読。森尾由美さんも出席し、「目が疲れても好きな時間に本を楽しめる」というオーディオブックの魅力を紹介しました。
オーディオブックは昨年のユーキャン新語・流行語大賞にノミネートされ、オトバンクのサービスは月額1080円で1万5000以上の書籍を音声で楽しむことが可能で、会員数は250万人を超えています。
参考記事:https://www.sankei.com/article/20230629-XWC3JSWBSZKQRHGD4W5FYLDDBY/