富山県入善町で6月15日、認知症高齢者に対する「声のかけ方」を学び、「居場所などを共有するシステム」を体験する「声かけ見守り体験会」が開かれました。
体験会では、認知症の人の居場所をQRコードで共有するシステム「どこシル伝言板」が紹介されました。このシステムは、衣服やカバンなどにQRコードを付け、町で声をかけた人がコードを読み取ることで、入力した居場所や健康状態が家族に共有されるというものです。
体験した人は、「すごく便利。慌てていると、ちゃんと話せない。入力したまま(情報が)共有されるから、冷静にできる」と話していました。
入善町では、65歳以上の高齢者のうち12%の人に、何らかの認知機能の低下が見られることがわかっています。居場所の共有システムを開発した東邦薬品・植田元気さんは、「認知症の人は不安症。だから急かさない。周りをいっぱい人が囲んで『どうしたの』と言うと、『私どうしよう、どうしよう』となってしまう。声をかける時にあいさつをして、場所や立場を伝えると、スムーズに話を聞いてくれる」と話していました。
入善町では、認知症、あるいはその心配がある場合、町役場へ届け出ることで、このQRコードを30枚無償で利用することができるとのことです。
参考記事:https://news.yahoo.co.jp/articles/add38469cbf0063df4393f6045301a40249c53c2