高齢者免許更新の認知検査にタブレット活用、時間短く予約待ちを短縮【埼玉県】

読売新聞より

75歳以上の高齢者の運転免許更新で義務付けられている認知機能検査にタブレット端末が導入された。昨年5月施行の改正道路交通法で端末使用が可能になり、県警が警察署など20会場で1月から計140台を使い始めた。人工知能(AI)による採点で検査にかかる時間が短くなるため、1日約600人だった受検枠が最大1000人に拡大できる。県警は検査の予約待ち日数の短縮を図る。

「使うのはタッチペンだけですからね」。今月1日、鴻巣市にある県警運転免許センターで、高齢ドライバーの男性が検査員の説明に耳を傾けていた。ヘッドホンから流れるガイドに沿って、数分前に記憶したイラストの題材を答える問題などをこなしていく。

認知機能検査で基準点を下回ると、認知症の恐れがあると指摘される。その後、医師の診察で認知症と診断されれば、免許は取り消しや停止となる。認知機能の低下による痛ましい事故を防ぐためのものだ。昨年、県内では13万6529人が受検し、2177人が認知症の恐れありと指摘された。

タブレット導入後も検査の制限時間は30分で変わらない。ただ、従来の解答用紙を使った検査では、解答方法の説明から検査、採点まで約90分かかっていた。タブレットを使えば、AIが自動的に採点していくため、基準点を超えた時点で検査は終了となる。検査時間は説明を含め、平均20~30分程度となる。

認知機能検査は予約待ちの長さが課題だ。県警運転免許課によると、昨年12月末時点で、案内はがきの発送から受検までの日数は平均で38・7日。全国平均の36・1日を上回る。

県警は2024年度、さいたま市岩槻区に高齢ドライバーの免許更新の専用施設を設ける。ここでもタブレットを使う予定のため、施設の開設後は受検待ち日数が平均6日になると見込まれるという。同課の本多一美次席は「より早く、正確な検査ができるよう、職員のスキルも上げていく」と話している。

引用元:https://www.yomiuri.co.jp/local/saitama/news/20230203-OYTNT50014/

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