テレビやちゃぶ台…昭和の室内再現するイベントに懐かしさで高齢者も笑顔

毎日新聞より

生前や遺品の整理で引き取った家財を利用し、昭和の室内を再現して披露するイベントが注目を集めている。約3・6メートル四方のイベント用テントにブラウン管テレビ、ちゃぶ台などが並び、懐かしさに喜ぶお年寄りが多いという。今後は高齢者施設などで無料で開いていく予定。

家財整理業「Buddy」(堺市西区)が開いている「トキのコトヅテ」。イベントでは約10畳の空間に、昭和30年代から50年代に製造されたテレビや魔法瓶、タンス、電気釜などを置く。壁には観光地のペナントも貼られている。車椅子でも入ることができる。

同社は高齢者、障害者専門として2015年に設立。同社の磯野竜也所長(36)は施設入居の際、長年使ってきた家具などを施設に持って行きたいという高齢者を多く見てきた。しかし、施設居室の広さなどから願いはかなわず、「周囲に反対されて泣く泣く手放す姿は、こちらもつらい」という。そこで寂しさや不安を抱く施設入居者に、「かつて見ていた風景を再現したら、心も少し安らいで楽しんでもらえるのではないか」とイベントを思いついた。

22年8月、グループ会社が運営する高齢者向け住宅「ゆかりの郷 逢喜苑」(泉大津市)でプレ開催し、「職員から家電の使い方を聞かれ、お年寄りがうれしそうに教えたり、懐かしむ姿を見たりすることができた」と磯野所長。趣旨に賛同し運営に携わる写真家の藤田温(あつし)さん(37)も「イベントに参加される人の表情が、部屋に入る前とあきらかに違う。パッと明るくなる人が多い」という。

更に多くの場所で開催したいと9月、クラウドファンディング(CF)で支援を募ると、目標金額50万円を上回る約90万円が集まった。

11月5日には有料老人ホーム「カレッタハウス高石」(高石市)で開いた。イベントを知り、同社に開催を頼んだ同ホームの板野美紀さんは「みなさん、こんなん家にあったわぁと懐かしみながら楽しんでいた。本当によかった」と話す。

同社は希望があれば、キッチンカーなどを使い、子供たちが物販体験ができる「こども屋台」も同時に開いている。磯野所長は「子供が商売を通じて人との交流やお金の大切さを学べるようにしたい」と話す。そして、「子供から大人、高齢者まで全ての人が楽しめる場にしたい」と意気込んでいる。問い合わせはBuddy(072・247・4832)。

引用元:https://mainichi.jp/articles/20221216/k00/00m/040/048000c

回想法の一つですよね。私の知り合いの認知症を患ったご老人も昔使っていたカセットテープレコーダーに懐かしさを感じたのか、話が止まらなかったことがあります。

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