鹿児島県西之表市南部の古田、安城、立山校区で発案したキッチンカー「もよーて」が3日、住民にお披露目された。高齢者の見守りや地域の財源確保、地産地消推進と“一石三鳥”の役割を担う。15日から3校区で各週1回、ワンコイン(500円以内)ランチを提供する。
「もよーて」とは種子島の方言で「集まろう」といった意味。休校中の立山小学校を拠点に、火曜は古田、水曜に立山、木曜は安城を回る。午前11時半から午後2時まで公民館や広場でランチを提供し、事前予約で配達も受け付ける。
市内12校区が地域課題を出し合い、住民主導で解決策を探る市の取り組みの一環。3校区は昨年度のワークショップで自主財源確保や生活支援が課題に挙がり、各校区の集落支援員を中心に構想を練り上げた。
中でも立山は小学校が休校中で、高齢化率も市内最高。キッチンカーへの期待は大きい。梶原敏夫区長(64)は「食を通じたコミュニケーションは健康面にもプラスだ。長く続けられるようにしたい」。
初期投資600万円のうち、540万円は県市町村振興助成金を活用し、残りを市と3校区で出し合った。売り上げは運営費や各校区の財源に充てる。
各校区在住の40~70代9人がスタッフ。農業が盛んなだけに野菜の提供も呼びかける。安城の支援員川畑美和子さん(59)は「地域の資源や人材を生かした活性化を実現できれば」と意気込む。
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