北海道で高齢者を狙った“特殊詐欺事件”が相次いで起き、警察が注意を呼び掛けています。 7月3日、北海道江別市の80代女性の自宅に息子を名乗る男から電話がありました。
男は「お母さん大変なことになった。財布、携帯電話、大金の入った封筒を落とした。封筒には800万円を入れていた」と話した上「800万円のうち400万円は上司から借りることができた。残りの400万円を準備してくれないか」などと女性に要求しました。
女性は信用し、自宅にあった200万円と金融機関で引き出した200万円を用意。4日に江別市内で息子の部下を名乗る男に計400万円を紙袋に入れて手渡しました。5日に実の息子から電話があり、だまされたことに気づき警察署を訪れ被害を申し出たということです。
また4日には、江別市内の60代男性の自宅にも社会保険事務所の職員を名乗る男から電話がありました。
男は「平成25年から平成30年までの社会保険料を還付します」「ATMで手続きできます」「着いたら電話してください」などと話しました。男性がATMに行き、男と電話しながら指示された通りにATMを操作。
他人名義の口座に約100万円が振り込まれた状況でしたが、6日に男性が還付金が振り込まれていると思い通帳を記帳したところ振り込まれていなかったため、だまされたことに気付きました。
電話では還付金額は数万円程度で、手続きの期日が迫っているというような事を言われていたということです。
警察は詐欺事件として捜査を進めるとともに「息子を語り現金やキャッシュカードを取りに行くという電話はオレオレ詐欺」と思ってほしいとした上で、不審な電話があった際には相談ができる「#9110」まで電話をするよう呼び掛けています。