ZMP(東京都文京区、谷口恒社長)は、自動走行できる歩行速ロボット「ラクロ=写真」を用いて、東京都中央区内で高齢者施設と医療機関をつなぐサービス「医療ベルト」の提供を地域住民向けに始めると発表した。高齢者介護施設「相生の里」と医療機関「ピアウエストスクエア」の間、約500メートルの区間を走行させ、利用状況や問題点を検証する。
ラクロの利用台数は5台。同区間はバスや電車など公共交通機関も運行されているが、途中乗り換えが必要だったり、病院の前には止まらなかったりと、歩行が困難な高齢者にはハードルが高い。
「医療ベルト」のサービスでは施設の介護者に端末を持たせ、タクシーのようにラクロを呼び出すイメージになる。料金は無料。
区間内には信号もあるが、赤色の時は識別して自動停止し、人や自転車が急に飛び出した場合も安全のため一時停止する。今後は、病院以外にスーパーなど停車する場所を増やしたり、医療機関の数を増やしたりすることも検討している。
ラクロは時速6キロメートル以下で走行する電動車いすとして分類されるため、公道を走行できる。搭載する複数のセンサーやカメラで周囲を把握し、障害物を回避する機能を備える。