高齢ドライバーの免許返納の判断材料にしてもらおうと、高齢者が自分の運転技術を試したり、お茶を飲みながら悩み事を相談できる講習が、7月5日に岩手県滝沢市の自動車教習所で開かれました。
滝沢市のSTモータースクールでは、5日に高齢者が安全運転を学ぶ講習「いきいきドライブCafe」が開かれ、市内から3人が参加しました。
このうち仕事で毎日車を運転しているという79歳の横山久子さんは、はじめにシミュレーターを使って運転技術をテストしました。
順調に進んでいきますが、ヒヤリとする場面も…。
運転歴50年以上 横山久子さん(79)
「『おっと』と思った、この時は」
県警によりますと、2022年に県内で起きた交通事故の3割以上は高齢者の運転が原因で、この割合は2019年以降4年連続で増えています。
この現状を踏まえ、主催したSTモータースクールと岩手西北医師会、そして滝沢市ではこの講習を通して高齢者に自分の運転技術や判断力のレベルを知ってもらい、免許返納の判断材料にしてほしいとしています。
運転歴50年以上 横山久子さん(79)
「遠くを見るという意識があり、目の前にあるものに気付きにくい」
続いて行われたのは「お悩み相談」。
横山さんは車を運転する際の心配ごとを地域包括支援センターの職員とお茶を飲みながらざっくばらんに話し合っていました。
最後には運転免許を返納した男性とその家族から返納したいきさつやそのメリットなどが詳しく語られ、横山さんたちは話に聞き入っていました。
運転歴50年以上 横山久子さん(79)
「『私は注意力散漫なんだ』とつくづく思った。これからは周囲に十分気を付けたい」
主催した医師会などはこの「いきいきドライブCafe」を近隣の自治体でも開催できるよう準備を進めることにしています。