高齢者による自動車事故の割合が過去最高を記録する中、宮城県警は事故防止を目指し、高齢者ドライバーの支援を強化するため新部署を設立しました。75歳以上の高齢者が免許を更新する際は、自動車学校等で高齢者講習を受けること、また認知機能検査を受けることが必須となっています。
新たに設立された「高齢運転者等支援室」は、運転に関する不安や問題について、本人やその家族からの相談を受け付けています。また、認知症と診断された運転者に対しては、運転をやめるよう説明し、免許の自主返納を勧めています。こうした返納により、公共交通機関の割引などのメリットを享受することが可能となります。
免許の返納者数は、2019年の東京・池袋での高齢ドライバーによる暴走事故をピークに、減少に転じています。しかし、COVID-19の影響により、密にならない移動手段として車が支持されていることもあり、高齢者が運転をやめることに不安を感じるケースも存在します。
そこで、地域の企業と連携して、高齢者が運転をやめても生活に困らないような支援策も行われています。例えば、スーパーマーケット「ヨネザワ」では、運転免許を返納した高齢者向けに、無料で買い物を家まで届けるサービスが始まりました。また、生協などでは、宅配サービスが提供され、これを利用する高齢者もいらっしゃいます。
以上のように、宮城県警は高齢者の運転事故を防ぐため、高齢者が運転をやめても生活に困らないような環境を整備するための取り組みを行っています。地域全体で高齢者を支え、安全な交通環境の実現を目指しています。