静岡県伊東市で5月1日、孫や息子をかたって現金やキャッシュカードなどをだまし取る被害が2件ありました。警察はいずれも特殊詐欺事件として捜査しています。
警察によりますと、1日午後2時ごろ、伊東市に住む80代の無職の女性の家に、孫を名乗る男から「仕事で郵便物の住所を間違えて送った。届くのが遅れたため、きょう中に300万円振り込まなくてはならない」などと電話がありました。
この電話の後、女性の家には孫の上司の親戚を名乗る男が現れ、女性はこの男に現金90万円とキャッシュカード1枚を手渡しました。その後、女性のもとに娘から電話があり、現金などを渡したことを話すと、孫に郵便物のトラブルはなくだまされたことが分かりました。
また1日午後4時ごろには伊東市内に住む80代の男性の家に、息子を装った男から「書類を誤って送ってしまった。このため現金が必要だ。通帳とカードを取りに行くから用意しておいてくれ」などと電話が入りました。
その後、息子の先輩の孫を名乗る男が男性の自宅を訪れると、男性は現金40万円とキャッシュカード3枚、預金通帳3通を手渡しました。男性は2日、不審に思って息子に連絡を取り、詐欺被害にあったことに気づきました。
2人ともキャッシュカードの暗証番号を教えてしまったということです。警察は同一のグループの犯行の可能性もあるとみて捜査を進めるとともに、郵便物や書類を誤って送ったことをかたる詐欺に注意するよう呼びかけています。