2023年4月、政府の有識者会議が技能実習制度の廃止を求める試案をまとめました。技能実習生は低賃金で働かされており、人権侵害や労働力の安売りにつながっているという指摘があります。1 技能実習生は主に農業や建設、製造などの分野で働いており、日本の産業にとって重要な役割を果たしていますが、コロナ禍で帰国する者も多く、人手不足が深刻化しています。
一方で、シニア世代のパート時給は高騰しています。厚生労働省が発表した2022年の賃金構造基本統計調査によると、65歳以上の短時間労働者の平均時給は1397円(男1680円、女1234円)であり、コロナ前の2019年と比べて220円も上昇しています。70歳以上の層でも1363円(男1577円、女1207円)と高水準です。3 これは全体の平均時給(男性:1,214円、女性:1,009円)を大きく上回っており、シニア世代が高い評価を受けていることがわかります。
シニア世代のパート時給が上がっている理由は、人手不足や高齢者の活躍推進などが挙げられます。コロナ禍で若年層の雇用が減少した一方で、シニア世代は安定した働き手として需要が高まっています。また、シニア世代は経験やスキルが豊富であることも評価されており、高度な仕事にも対応できます。 政府も高齢者雇用安定法の改正や雇用継続給付金制度などを通じて、シニア世代の就労支援を強化しています。
シニア世代に人気のあるパート職種は、スーパーの掃除やレジ、コンビニやドラッグストアの店員、飲食店や介護施設などです。これらの職種では、時給1800円以上も可能です。 また、シニア世代に向いている仕事としては、ハウスキーパーや販売スタッフなどもあります。これらの仕事は、掃除や片付け、商品の陳列や接客などが中心で、体力的にも負担が少なく、柔軟な勤務時間や条件が選べます。
シニア世代がパートをするメリットは、収入や社会保障の面だけでなく、健康や人間関係の面でもあります。収入面では、年金や貯蓄にプラスして収入を得ることができ、生活の質を向上させることができます。社会保障面では、雇用保険や社会保険に加入することができ、失業や病気の際にも安心です。健康面では、適度な運動や刺激が脳や身体の老化を防ぎ、認知症や骨粗しょう症などの予防にもなります。人間関係面では、仕事仲間やお客様とのコミュニケーションが孤独感を和らげ、自分の存在意義や自信を高めることができます。
以上のように、シニア世代のパート時給が上昇しているニュースは、シニア世代にとって嬉しい話題です。シニア世代は今後も日本の社会や経済に貢献する重要な人材です。シニア世代の方々には、自分に合ったパートを見つけて、楽しく働いていただきたいと思います。