体験記

えっ? そんなことあるの?

ついに手術日となりました。

思えば、今年の3月にはまさか自分が心臓手術を受けるなんて思ってもいませんでした。なんだかバタバタと半年を過ごしてきました。

看護師さんに6時に起こされて、お薬を飲みます。これからは水分を取ることができません。お通じは出ましたか? と聞かれましたが、まだですというと、後でも良いので、手術室行くまでにお手洗いを済ませておいてくださいねと、言われました。

9時頃に点滴とホルター心電図用の電極が外されました。1週間ほど24時間点滴をしていたので少しホッとします。今日の看護師さん(男性看護師A君でした)が手術着を持ってきてくれます。手術室へはこれに着替えて向かいます。

10時前にA君が迎えに来てくれました。手術着に着替えた私と一緒にエレベーターに乗り込みます。手術室はここの中央病棟2階です。2階には沢山の手術室があります(確か16あると聞いた記憶があります)。受付で患者識別バンドのバーコードを読み取ってもらい手術室への廊下入り口に向かいます。

廊下入り口で看護師A君から使い捨ての手術キャップをもらって準備万端です。迎えに来てくれるのを待ちます。廊下入り口にはもう一組手術を受ける患者さんと看護師さんがいます。

「緊張してます?」とA君
「思いの外、緊張してないけど、何となく落ち着かないね」と私
「そりゃそうですよね」

などと話しをしながら呼ばれるのを待ちます。
さっきの一組の患者さんは呼ばれて行きました。

呼ばれるのを待ちます。

呼ばれません・・・

「遅くない?」とA君に聞きます。
「ですよね・・・」

15分くらい待ったでしょうか、A君がちょっと聞いてきますと言った時に担当のお医者さんが手術着でこちらに駆け寄ってきます。

「あれ? 連絡行ってなかった? あのね、今朝、急患が入って、その人の手術が予定を大幅に過ぎているけどまだ終わらないんだ。なので、なかひろさん、申し訳ないけど今日のあなたの手術は中止して延期します

「はぁ?」