体験記

手術前日

手術は10月20日の午前10時からの予定となっています。今日は前日説明として麻酔科の先生とICUの看護師さんが病室まで来て説明してくれるそうです。

それまでは看護師さんが手術前日から当日、手術室に入るまでの流れを説明してくれました。ICUに持っていくものも点検して分けておきます。サインペンで名前を書いておきます。手術後のICUでは寝たきり状態になるため、オムツが必要になります。これは看護師さんに頼んでコンビニで買ってきてもらいました。

ストロー付きのコップは入院前に購入しておきました。ICUの時は起き上がることもなかなかできない状態だったので、このコップは助かりました。蓋も付いているので斜めにしてもこぼれることがありませんでした。

手術日からICUに入っている期間は新しく入院してくる患者さんのために病室(ベッド)を空けなければなりません。この間の荷物はかばんに詰めて、コインロッカーで預かってもらうことになります(有料200円)。ICUから戻ると看護師さんが新しい病室に持ってきてくれます。

足のふくらはぎのサイズを看護師さんに測られました。これはICUで寝たきりになる期間に静脈血栓塞栓症を防ぐためにフットポンプというものを装着するためだそうです。俗に言う、「エコノミー症候群」の予防だそうです。

静脈血栓症について

血管には、心臓から手足に向かって流れる「動脈」と、手足から心臓にかえる「静脈」があり、この中を血液が流れています。動脈に血液を送り出す際は心臓がポンプの役割を果たしますが、静脈は手足の筋肉や弁などのはたらきによって血液を心臓に送り、からだ全体の血液を循環させています。

血栓症.netより
https://kessensho.net/ja/home/venous-thrombosis/illness/

麻酔科の先生とICUの看護師さん

時間をおいて、麻酔科の先生が説明に来てくれました。全身麻酔になるので注意点や合併症の説明が主です。全身麻酔の経験がないので、自分でどうなるのか想像がつきません。お任せします、よろしくお願いいたします、としか言えません。

ICUからも担当看護師さんがやってきて、手術後のICUのことを説明してくれました。手術後はたくさんの管が付いているので、無意識に外そうとすることがあるらしいです。そんな時は拘束する可能性がありますと言われました。

説明でもらった手術後の状態。
可愛い顔の絵ですが、身体に繋がっている管はすごいです。

この時、「術後せん妄」という現象の説明を聞きました。

術後せん妄とは、手術をきっかけにしておこる精神障害で、手術の後いったん平静になった患者さんが1~3日たってから、急激に錯乱、幻覚、妄想状態をおこし、1週間前後続いて次第に落ち着いていくという特異な経過をとる病態をいいます。

健康長寿ネットより
https://www.tyojyu.or.jp/net/byouki/kango/jutsugosenmou.html

あんまりうるさいようだったら、2、3発殴って静かにさせてくださいと言ったら、お任せくださいと言われました。

看護師さんが「おヘソの掃除しますねぇ~」とやってきました。なんで? と聞くと、開胸手術はおヘソを清潔にしておかないと感染症を起こす可能性がある、とのことです。オリーブオイルと綿棒を使って掃除します。

手術前の食事は今日の夕食が最後になります。今夜の就寝前に、下剤を服用するそうです。明日は6時に起床、朝食はありません。水分の摂取もダメとのことです。点滴もひとまず明日朝に外れます。

ついに明日は手術となりました。