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世代間格差広げる「シルバー民主主義」 若い世代が投票しやすい選挙を

少子高齢化が進み、有権者における高齢者の割合は年々高まっている。2017年衆院選では20代の投票率は34%と、60代(72%)の半分以下だった。高齢者からの支持を集めるため、政治家が高齢者を優遇し、反発を招きそうな課題は避ける「シルバー民主主義」が、影響力を増している。

大勢の若い世代で少ない高齢者を養ってきたこれまでの仕組みを、少子高齢化が進んだ後も維持しようとすれば、後代世代の負担が高まる。制度を変えなければ世代間に不公平が起こるが、高齢者の反発を恐れ、政治家は問題を先送りし続けている。

日本人の寿命は世界トップ水準に伸びており、支給時期を遅らせなければ年金財政は悪化する一方だ。厚生年金の支給開始年齢は2025年に65歳にまで引き上げられるが、段階的に70歳への引き上げが必要だ。

米国の平均寿命は日本よりも短いが、支給年齢を67歳にしている。現役時代、高賃金者は、それに比例した保険料を払い、多くの年金給付をもらう。これは積み立て不足で、後代世代の保険料を給付に流用している現状では不公平な仕組みだ。

一方、ほとんど年金がもらえない貧しい高齢者に着目し、年金を一律に増やせば、豊かな高齢者はさらに潤うことになる。

賃金に「給与所得控除」があるように、年金には「年金控除」がある。 しかし「給与所得控除」には労働の経費の意味があるが、年金所得には経費は生じないため「年金控除」は不要なはずだ。

有権者を世代別に、例えば30代以下の選挙区、40~50代の選挙区、60歳以上の選挙区という具合に分け、国会議員の定員を割り当てる。いま投票した結果が今後の日本の制度を決めるのだから、余命が少ない高齢者の票の重さは軽くし、余命が長い若者の票の価値を重くするという考え方だ。

日本の高齢者は、お正月に、孫にお年玉をあげるのを楽しみにしている。しかし、今の社会保障制度は、高齢者が孫のお年玉を取り上げているようなものだ。政治家が年金の現状についての説明を尽くせば、ある程度まで年金改革を受け入れてもらえるはずだ。

若い世代の投票率向上を 高齢者の投票率が高いのは、決して悪いことではない。特に今回の総選挙では、与党も野党も「分配」を掲げて、中間層の票を狙っている。

出典:https://mainichi.jp/premier/politics/articles/20211029/pol/00m/010/012000c

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