イギリスのエリザベス女王(95)が、高齢者向け雑誌が主催した「オールディー・オブ・ジ・イヤー(今年の高齢者賞)」に選ばれたものの、これを辞退していたことが分かった。
賞を主催した雑誌「オールディー」に女王の秘書が送った手紙によると、女王は「年老いているかは感じ方によるものだ」と考えていることから辞退した。女王は同誌の「これからの活躍をお祈り」しつつ、辞退の意向を伝えた。
エリザベス女王は、イギリス史上最も在位期間の長い君主。来年には、即位70周年のプラチナ・ジュビリーを迎える。
今年4月に99歳で亡くなった夫のエディンバラ公は、2011年に同賞を受賞した。「オールディー・オブ・ジ・イヤー」は過去29年にわたって、偉大な功績を収めた高齢者をたたえている。過去の受賞者には看護師やアスリートのほか、俳優やアーティストといった著名人も含まれる。
賞の選考委員長を務めた作家のガイルズ・ブランドレス氏が、女王の秘書であるサー・エドワード・ヤングに手紙を出し、女王が賞を受けてくれるかを尋ねていたという。
これに対する返信を、「オールディー」は最新号で掲載。秘書補佐を務めるトム・レイン=ベーカー氏が書いたその手紙には、「女王陛下は、年老いているかは感じ方によるものであり、自身はこの賞の条件に合致しないと考えています。女王はより良い受賞者が見つかることを願っています」とつづられていた。
ブランドレス氏はこの手紙を「すてきだ」と話し、「もしかしたら将来、女王陛下にもう一度伺うかもしれない」と述べた。