シニアの話題

高齢者施設で“世界一周” オンラインで実現へ

新型コロナウイルスの影響で自粛生活が続く中、高齢者福祉施設で旅行気分を味わえる「オンラインツアー」が人気を集めている。

安価で手軽に楽しめるオンラインツアーは今後、高齢者にとって貴重なエンターテインメントになる可能性を秘めている。

「高齢者は来年まで待てない」 「僕らは来年まで待てますが、高齢の方の中には、来年まで待てないという人がいます。

高齢者にこそバーチャルで旅行が楽しめるオンラインツアーが必要と考えました」 語るのは、介護関連の商品やサービスの開発・販売を行っている「ハンディネットワーク インターナショナル」社長の春山哲朗さんだ。

昨年3月、感染状況を伝えるニュース番組のキャスターが「今年は自粛して、来年お花見を楽しみましょう」と視聴者に呼びかけていた。思った時、高齢者向けにオンラインツアーを始めようと心に決めたという。満さんとの思い出を胸に、2015年に介護が必要な高齢者らを対象にした旅行事業を立ち上げた。

事業は軌道に乗り、毎年1000~2000人の高齢者が利用していたが、昨年来、コロナ禍で全てキャンセルになっている。それだけに、オンラインツアーは「高齢期の新たなエンターテインメントになるのでは」と直感した。

そこで桜の映像を提供し、施設内でお花見弁当を注文してもらえればご入居者の皆さんで談笑しながら『バーチャル花見』ができると思ったのです」 昨年4月初旬から桜の開花状況を確認しつつ、映像制作会社に依頼し関西の桜の名所5カ所で撮影を実施。

このバーチャル花見は好評を博し、入所者の家族からも「お父さんのこんな元気な姿を見たのは久しぶりです」など感謝の言葉が相次いで寄せられた。

YouTubeで無料配信するだけでは売り上げが見込めず、サービスの予算計上もできない。
社内では「リターンメリットが少ないため失敗するのでは」と心配する声もあったが、多くの人が高齢者のエンタメを創設するとの構想に共感。計308万円の支援が集まり、昨年秋には山梨県の八ヶ岳、冬には岩手県で映像を収録した。

「バーチャルのオンラインツアーにはオンラインの良さがあります」と春山さんは強調する。介護担当者にタブレット端末を持ってもらい、オンラインツアーで訪れる観光地の土産物をオンラインショッピングでその場で買えるようにする。

ツアー参加者が購入した土産物は即日発送され、翌日にはツアー参加者の手元に届くようにする計画だ。温泉地では入浴剤を配布。高齢者福祉施設の協力を得て、入所者に「足湯」を楽しんでもらう。

父親との旅行の思い出を胸に始めたオンラインツアー。春山さんの夢は広がる。

「今後は世界一周旅行も考えています。毎月、各国の映像を流し、例えばスペインならパエリアを召し上がっていただくといった具合です。オンラインツアーの思わぬ反響に驚いています。高齢者向けの事業を進めていく中で、時代に合った新しい価値をつくっていくということが私の目標です」

出典元:https://news.yahoo.co.jp/articles/eff07cfb8aa1c2fe0113b60f460bbb7435cf3b8f

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